つくば突風、巨大積乱雲「スーパーセル」が発生か産経新聞 5月6日(日)19時52分配信
【フォト】つくば市で発生した竜巻とみられる突風 スーパーセルは、非常に強い上昇気流を伴う局地的な前線を形成するのが特徴。この前線付近では竜巻が頻発する。 平成18年11月に9人が死亡した北海道佐呂間町の竜巻もスーパーセルが原因だったとみられている。 突風が発生した午後1時ごろ、茨城県つくば市の気温は25.6度で、平年最高気温21.3度を上回る暖かさだった。 一方で、つくば市の上空約5500メートルには平年を約5度下回る氷点下19.1度の寒気が流入。気象庁によると、この寒暖差で強い上昇気流が発生し、大気の状態が不安定になり、積乱雲を発達させたという。 同庁の気象レーダーによると、現場付近では午後1時ごろ、積乱雲は20キロ程度の大きさまで発達。その後は北東に進み、夕方には海上へと離れた。 積乱雲の通過に伴う降雨で、気温は午後3時から同4時にかけて、23.1度から15.6度まで急激に低下した。 この日は西日本から東北の広い範囲で、竜巻などを引き起こす積乱雲が発生しており、気象庁は東海、関東、東北を対象に相次いで竜巻注意情報を発表。茨城県では午後0時38分に発表していた。 ただ、竜巻の詳しい発生の原因やメカニズムは解明されておらず、特定の場所で何時ごろ竜巻や突風が発生するかの予測は難しいという。平成23年の竜巻注意情報の的中率は589回中、8回とわずか1%にとどまっている。 同気象台は竜巻のほかに、周辺で積乱雲から突風が地表に吹き付ける「ダウンバースト」が発生した可能性も視野に入れ、調査を進める。 【関連記事】 つくば市の突風で、男子中学生が死亡 全半壊は約140戸 突風で、瓦がガラス突き破り畳に刺さる「一瞬で地獄に」 「家が消えてしまった…」鹿児島?徳之島の竜巻?被害 米竜巻被害者の語る 最も安全な場所とは 暴れる地球 止まらない 世界各地で気象災害相次ぐ |
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