分享

月食 皆既月食

 mastereye 2014-10-09






曖昧さ回避月蝕げっしょく」はこの項目こうもく転送てんそうされています。その月蝕げっしょく?月食げっしょくについては「月蝕げっしょく (曖昧あいまい回避かいひ)」をごらんください。






2003ねん11月9にちこった皆既かいき月食げっしょく



月食げっしょく(げっしょく、月蝕げっしょく英語えいご: lunar eclipse)とは地球ちきゅう太陽たいようつきはいり、地球ちきゅうかげつきにかかることによってつきけてえる現象げんしょうのことである。もち満月まんげつ)のときこる。


日食にっしょくちがい、つきえる場所ばしょであれば地球ちきゅうじょうのどこからでも同時どうじ観測かんそく?観察かんさつできる。





種類しゅるい[編集へんしゅう]






月食げっしょく進行しんこう連続れんぞく写真しゃしん








月食げっしょく連続れんぞく写真しゃしん動画どうが



すべての部分ぶぶんほんかげ地球ちきゅうによって太陽たいよう完全かんぜんかくされた部分ぶぶん)にはい場合ばあい皆既かいき月食げっしょくtotal eclipse)、一部分いちぶぶんだけがほんかげはい場合ばあい部分ぶぶん月食げっしょくpartial eclipse)という。


つきはんかげ地球ちきゅう太陽たいよう一部いちぶかくしている部分ぶぶん)にはいった状態じょうたいはんかげしょく(もしくははんかげ月食げっしょくpenumbral eclipse)とばれるが、はんかげはいった月面げつめん部分ぶぶんげんこう度合どあいは注意深ちゅういぶか観察かんさつしなければからない程度ていどであるため、事前じぜん予告よこくなしに肉眼にくがんてもがつかない場合ばあいおおい。


つき地球ちきゅうかげによってかくされる度合どあいを食分しょくぶんといい、「(ほんかげ半径はんけい+つき半径はんけい-ほんかげ中心ちゅうしんつき中心ちゅうしん距離きょり)÷(つき直径ちょっけい)」というしき計算けいさんされる。皆既かいき月食げっしょく場合ばあいは1以上いじょう部分ぶぶん月食げっしょくは0 - 1、はんかげしょくならマイナスのとなる。


地球ちきゅう大気たいきによって太陽たいようひかりのうち波長はちょうながあかけいこう屈折くっせつ?散乱さんらんされてほんかげなかはいるため、皆既かいき月食げっしょくでも通常つうじょうつきくらにはならずくら赤色あかいろ赤銅しゃくどういろ)にえる。しかし火山かざん爆発ばくはつとう大気たいきちゅうとく多量たりょう微粒子びりゅうし浮遊ふゆうしている場合ばあいには、つき非常ひじょうくらくなり灰色はいいろかほとんどえなくなる。月食げっしょくあかるさは後述こうじゅつの「ダンジョンの尺度しゃくど」(こうふし参照さんしょう)などであらわされる。


なお、月食げっしょく途中とちゅうがつのぼってくることを月出つきでたいしょくといい、そのぎゃくけたままのつきしずむことをつきぼつたいしょく(もしくはつきいれたいしょく)という。


月食げっしょく経過けいか[編集へんしゅう]



だい1接触せっしょく

つき地球ちきゅうほんかげはいはじめた瞬間しゅんかん

だい2接触せっしょく

つき地球ちきゅうほんかげ完全かんぜんはいった瞬間しゅんかん。この瞬間しゅんかん中心ちゅうしんしょくはじまりとなる。

しょく最大さいだい?しょく

つき中心ちゅうしんほんかげきり中心ちゅうしんとのかく距離きょり最小さいしょうとなった時点じてん

だい3接触せっしょく

つき地球ちきゅうほんかげからはじめた瞬間しゅんかん。この瞬間しゅんかん中心ちゅうしんしょくわりとなる。

だい4接触せっしょく

つき地球ちきゅうほんかげから完全かんぜん瞬間しゅんかん


頻度ひんど[編集へんしゅう]






日食にっしょく?月食げっしょくの「太陽たいよう-つき-地球ちきゅう関係かんけい



月食げっしょくこるのは太陽たいよう?がつ黄道こうどう?はくみちまじわるてんつきのぼり交点こうてん?くだ交点こうてん付近ふきんにいるときかぎられる。


月食げっしょくおおくの場合ばあい1年間ねんかんに2かいこるかこらないとし、3かいこるとしもあり21世紀せいきの100年間ねんかんでは合計ごうけい142かい皆既かいき月食げっしょく85かい部分ぶぶん月食げっしょく57かいしょうじる。一方いっぽう日食にっしょく最低さいていでもとしに2かい最多さいたで5かいしょうじるとしもあり21世紀せいきの100年間ねんかんでは合計ごうけい224かい皆既かいき日食にっしょく68かい金環食きんかんしょく72かい金環きんかん皆既食かいきしょく7かい部分ぶぶん日食にっしょく77かい)である。したがって月食げっしょく発生はっせい頻度ひんど日食にっしょくよりひく[ちゅう 1]。にもかかわらず普通ふつう日食にっしょくよりも月食げっしょくほうにする機会きかいおおい。これはつきえてさえいれば月食げっしょく地球ちきゅうじょうのどこからでも観測かんそく可能かのうなのにたいし、日食にっしょくつきかげ地球ちきゅう表面ひょうめん横切よこぎ帯状おびじょうかぎられた地域ちいきでしかることができないためである[ちゅう 2]


月食げっしょく日食にっしょく頻度ひんどちがいがしょうじる理由りゆうつぎのように説明せつめいできる。地球ちきゅう太陽たいようがともに内接ないせつする巨大きょだい円錐えんすい想定そうていする。つきがこの円錐えんすい太陽たいよう反対はんたい地球ちきゅうほんかげ)にはいれば月食げっしょくしょうじ、太陽たいようどう方向ほうこう部分ぶぶんはいれば日食にっしょくしょうじることになる[ちゅう 3]。この円錐えんすいつき軌道きどう付近ふきんにおける半径はんけい月食げっしょくがわやく4460 - 4750km[ちゅう 4]日食にっしょくがわやく7990 - 8280km[ちゅう 5]ことなるため月食げっしょく発生はっせい頻度ひんど日食にっしょくのそれよりもひくくなる。



1ねん月食げっしょくが3かいこるとし


日本にっぽん陸上りくじょう島嶼とうしょふくむ)でもられた(られる)ものは日付ひづけ部分ぶぶん月食げっしょく斜体しゃたい皆既かいき月食げっしょくふとし文字もじにしてある。



1833ねん

1がつ6にち天保てんぽう2ねんうるう11がつ16にち - 7がつ2にち天保てんぽう3ねん5月15にち日本にっぽん時間じかん7がつ3にち5月16にち)) - 12月26にち(11月16にち日本にっぽん時間じかん12月27にち11月17にち))



1852ねん

1がつ7にちよしみひさし4ねん12月16にち - 7がつ1にちよしみなが5ねん5月14にち - 12月26にち(11月16にち



1898ねん

1がつ8にち日本にっぽん時間じかん1がつ9にち) - 7がつ3にち日本にっぽん時間じかん7がつ4にち) - 12月27にち日本にっぽん時間じかん12月28にち



1917ねん

1がつ8にち - 7がつ4にち日本にっぽん時間じかん7がつ5にち) - 12月28にち



1982ねん

1がつ9にち日本にっぽん時間じかん1がつ10日とおか - 7がつ6にち - 12月30にち



2028ねん

1がつ12にち - 7がつ6にち日本にっぽん時間じかん7がつ7にち - 12月31にち日本にっぽん時間じかん2029ねん1がつ1にち



2094ねん

1がつ1にち日本にっぽん時間じかん1がつ2にち - 6月28にち - 12月21にち日本にっぽん時間じかん12月22にち



日本にっぽんではにも2010ねん1がつ1にち6月26にち12月21にち)がある。

月食げっしょくがないとし

1966ねん - 1969ねん - 1980ねん - 1984ねん - 1998ねん - 2002ねん - 2016ねん - 2020ねん


日本にっぽんでの観測かんそく[編集へんしゅう]


最近さいきんられた月食げっしょく[編集へんしゅう]















































































日付ひづけ種類しゅるい説明せつめい
2000ねん7がつ16にち皆既かいき 
2001ねん1がつ10日とおか
2001ねん7がつ5にち部分ぶぶん
2004ねん5月5にち皆既かいき
2005ねん10月17にち部分ぶぶん
2006ねん9月8にち
2007ねん3月4にちつきぼつたいしょく
2007ねん8がつ28にち皆既かいき月出つきでたいしょく
2008ねん8がつ17にち部分ぶぶん
2010ねん1がつ1にち最大さいだいやく8%
2010ねん6月26にち 
2010ねん12月21にち皆既かいき
2011ねん6月16にち
2011ねん12月10にち別項べっこう参照さんしょう
2012ねん6月4にち部分ぶぶん
2014ねん4がつ15にち 
2014ねん10月8にち皆既かいき皆既かいきやく1時間じかん継続けいぞく

今後こんごられる月食げっしょく[編集へんしゅう]





























































日付ひづけ種類しゅるい説明せつめい
2015ねん4がつ4にち皆既かいきやく13分間ふんかん継続けいぞく
2017ねん8がつ8にち部分ぶぶん最大さいだいやく25%
2018ねん1がつ31にち皆既かいき皆既かいきやく1時間じかん17ふん継続けいぞく
2018ねん7がつ28にちつきぼつたいしょく北海道ほっかいどうでは部分ぶぶんしょく
2019ねん7がつ17にち部分ぶぶん最大さいだいやく60%、つきぼつたいしょく中国ちゅうごく?四国しこく地方ちほう以西いせいえる
2021ねん5月26にち皆既かいき西日本にしにほんでは月出つきでたいしょく皆既かいきやく14分間ふんかん継続けいぞく
2021ねん11月19にち部分ぶぶん最大さいだいやく98%、北海道ほっかいどう?東北とうほく地方ちほう以外いがいでは月出つきでたいしょく
2022ねん11月8にち皆既かいき月食げっしょくちゅう天王星てんのうせいしょくきる
2023ねん10月29にち部分ぶぶん最大さいだいやく10%
2025ねん3月14にち部分ぶぶん皆既かいき月食げっしょくだが、日本にっぽんでは北海道ほっかいどう部分ぶぶんしょくのみえる
2025ねん9月8にち皆既かいき皆既かいきやく1時間じかん24ふん継続けいぞく

ダンジョンの尺度しゃくど[編集へんしゅう]


皆既かいき月食げっしょくとき月面げつめん様子ようすは、地球ちきゅう大気たいきちゅうちりりょうによってことなる。ちりすくないと、太陽たいようひかり大気たいきちゅう通過つうかするさい散乱さんらんすくなくなり、月面げつめんいろっぽくあかるくえる。ぎゃくに、ちりおおいと、大気たいきちゅう散乱さんらんおおくなり、月面げつめんくらえる(だい規模きぼ火山かざん噴火ふんかがあると、大気たいきちゅう火山灰かざんばいにより、月面げつめんくらくなることがられている)。フランスの天文学てんもんがくしゃアンドレ?ダンジョン20世紀せいきはつごろに、月食げっしょくあかるさを分類ぶんるいするために独自どくじ尺度しゃくどめた。一般いっぱんてきに「ダンジョン?スケール」ともばれる。



























尺度しゃくど月面げつめん様子ようす
0非常ひじょうくら月食げっしょく月面げつめん中心ちゅうしんえない。
1くら月食げっしょく灰色はいいろ褐色かっしょくで、つき細部さいぶはわかりづらい。
2くらあかまたは赤錆あかさびしょく月食げっしょくつき中心ちゅうしんはとてもくらく、周辺しゅうへんはややあかるい。
3れんがしょく月食げっしょくつきえんあかるいかまたは黄色おうしょく
4非常ひじょうあかるい月食げっしょくつきえんあおみがかって非常ひじょうあかるい。

月食げっしょくつきから太陽たいよう[編集へんしゅう]


月食げっしょくつきから太陽たいようると、地球ちきゅうから日食にっしょくのように、太陽たいよう地球ちきゅうによってかくされるようにえるはずである。2009ねん2がつ19にち日本にっぽんつき周回しゅうかい衛星えいせい?かぐや世界せかいはじめてこの光景こうけい撮影さつえい成功せいこうした。はんかげからの撮影さつえいだったため太陽たいよう完全かんぜんかくれなかったが、地球ちきゅうによる「ダイヤモンドリング」が観察かんさつされた[1]


参考さんこう文献ぶんけん?情報じょうほう[編集へんしゅう]



脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]






[ヘルプ]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]




  1. ^ ただしはんかげしょくの86かいふくめれば今世紀こんせいきちゅうしょうじる月食げっしょく回数かいすうは228かいとなり、日食にっしょくとほぼ同等どうとう頻度ひんどである。

  2. ^ 地球ちきゅうじょうの1定点ていてん皆既かいき日食にっしょく観測かんそく可能かのうとなるのは300 - 400ねんに1かいといわれている。

  3. ^ つき一部いちぶ円錐えんすいないはいれば部分ぶぶん月食げっしょくあるいは部分ぶぶん日食にっしょくとなり、つき全体ぜんたい円錐えんすいないはいれば皆既かいき月食げっしょくあるいは皆既かいき日食にっしょくまたは金環きんかん日食にっしょくとなる。

  4. ^ 月食げっしょくがわ円錐えんすい半径はんけい視野しやかくは0°37'38" - 0°45'45"、皆既かいき月食げっしょくよこぬき限界げんかいは±0°22'58" - ±0°29'1"、部分ぶぶん月食げっしょくよこぬき限界げんかいは±0°52'18" - ±1°2'28"。もち、すなわち満月まんげつときつきぬきがこの範囲はんいないである(月食げっしょくしょうじる)ための太陽たいようのぼり交点こうてんまたくだ交点こうてんからけい限界げんかい皆既かいき月食げっしょくで±4°15'50" - ±5°23'24"、部分ぶぶん月食げっしょくで±9°44'58" - ±11°40'10" である。一方いっぽう太陽たいようのぼり交点こうてんからのけいは1ついたち望月もちづき満月まんげつからつぎ満月まんげつまで)の平均へいきんで30°40'13"変化へんかする。これはけい限界げんかいの2ばいよりもおおきく、1ついたち望月もちづき太陽たいようのぼり交点こうてん付近ふきんけい限界げんかい範囲はんいとおけてしまうということがしょうる。この場合ばあいしょくぶしであるにもかかわらず月食げっしょくこらないということになる。

  5. ^ 日食にっしょくがわ円錐えんすい半径はんけい視野しやかくは1°9'22" - 1°17'28"、皆既かいき/金環きんかん日食にっしょくよこぬき限界げんかいは±0°54'42" - ±1°0'44"、部分ぶぶん日食にっしょくよこぬき限界げんかいは±1°24'2" - ±1°34'12"。ついたち、すなわち新月しんげつときつきぬきがこの範囲はんいないである(日食にっしょくしょうじる)ための太陽たいようのぼり交点こうてんまたくだ交点こうてんからけい限界げんかい皆既かいき/金環きんかん日食にっしょくで±10°11'57" - ±11°20'29"、部分ぶぶん日食にっしょくで±15°47'13" - ±17°45'26" である。部分ぶぶん日食にっしょくけい限界げんかい範囲はんいつね太陽たいようの1ついたち望月もちづきかん移動いどうりょうよりもおおきいのでしょくぶしにはすくなくとも部分ぶぶん日食にっしょくが1かいしょうじ、また2かいしょうじることも可能かのうとなる。



出典しゅってん[編集へんしゅう]



関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]



外部がいぶリンク[編集へんしゅう]








ウィキメディア?コモンズには、月食げっしょく関連かんれんするカテゴリがあります。






    本站是提供个人知识管理的网络存储空间,所有内容均由用户发布,不代表本站观点。请注意甄别内容中的联系方式、诱导购买等信息,谨防诈骗。如发现有害或侵权内容,请点击一键举报。
    转藏 分享 献花(0

    0条评论

    发表

    请遵守用户 评论公约

    类似文章 更多