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【7月31日の日本の昔話】幽霊の酒盛り

 渴望知识的老学生 2019-07-31

0731 来自NHK新闻 05:10

むかしむかし、あるところに、一軒いっけんのこっとうがありました。
 今日きょうはあいにく主人しゅじん夫婦ふうふ留守るすなので、おいっ忠兵衛ちゅうべえ留守番るすばんをしています。
 そこへ、かねちそうなおきゃくがやってきました。

「ふむ、山水さんすいか。
 図柄ずがらが、ちと平凡へいぼんじゃな。
 ふむ、しょか。
 これはまた、下手へたくそなじゃ。
 ・・・ああ、どいつもこいつも、ありきたりでつまらん」
 そのとき、おきゃくひかかがやきました。
「むむっ、こいつはめずらしい! ったぞ。主人しゅじん、このじくはいくらだ?」
 それは、おんな幽霊ゆうれいえがかれたじくでした。
 おじさんがただ同然どうぜんってきたガラクタだったので、二十にじゅうもん(→六百ろくぴゃくえんほど)ももらえば十分じゅうぶんだとおもって、忠兵衛ちゅうべえはおきゃくゆびぽんしてせました。
 するとおきゃくは、
「なに、二十にじゅうりょう(→百四十万)? そいつはやすい!」
と、おおよろこびです。
「えっ? りょう? いや、あの、その・・・」
 をパチクリさせている忠兵衛ちゅうべえに、おきゃく財布さいふわたしていました。
いまはあいにくと、わせがない。
 だからつけ(→契約けいやくきん)だけを、はらっておこう。
 のこりのかね明日あしたってるから、だれにもらないでくださいよ」
「へい、もちろんです!」 
  忠兵衛ちゅうべえはおきゃく見送みおくると、った財布さいふ中身なかみてびっくりです。
「うひゃあ、すごい大金たいきんはいっているぞ! あのおきゃく本当ほんとう二十にじゅうりょううつもりだ!」
 おじさん夫婦ふうふ留守るすあいだおもわぬ大金たいきんにした忠兵衛ちゅうべえは、すっかりうれしくなって幽霊ゆうれいじく相手あいて一人ひとり酒盛さかもりをはじめました。

「いや、ゆかいゆかい。
 ちょっと店番をして、二十にじゅうりょうか。
 わらいがまらねえとは、このことだ。
 ・・・しかし二十にじゅうりょうだとおもっててみると、この幽霊ゆうれいはなかなかの美人びじんだな」
 そして忠兵衛ちゅうべえは、じく幽霊ゆうれいにむかっていました。
「おまえさんのおかげ大金たいきんをかせがせてもらうのに、おれ一人ひとりんでちゃもうわけねえな。
 おい、おまえさん。
 ちょっとて、おしゃく(→おさけをつぐこと)でもしてくれや」
 するとそのとたん、なつだというのにあたりがスウーッとつめたくなり、かぜもないのにかりがパッとえて、ふとづくとまえ見知みしらぬおんなひとっていたのです。
「ん? ま、まさか、そのかおは」
 忠兵衛ちゅうべえじくると、じくはもぬけのそらで、まっしろです。
「ぎゃあーー! で、たあーー!」
 じく幽霊ゆうれい美人びじんとほめられたのがうれしくて、本当ほんとうにおしゃくをしにてきたのです。
 はじめはこわがっていた忠兵衛ちゅうべえも、相手あいて美人びじん幽霊ゆうれいなので、そのうちにすっかりいい気分きぶんになりました。
 おまけにこの幽霊ゆうれいの、おさけつよこと
 忠兵衛ちゅうべえうたえば、それにわせて幽霊ゆうれいおどります。
 二人ふたり夜通よどおし、めやうたえやのどんちゃんさわぎをしました。

 つぎあさました忠兵衛ちゅうべえは、ふと幽霊ゆうれいじくてびっくり。
 なんじく幽霊ゆうれいが、さけってているではありませんか。
「ね、てる!」
 忠兵衛ちゅうべえている幽霊ゆうれいながら、きそうなかおでつぶやきました。
「う~ん、こまったなあ。はやきてもらわないと、二十にじゅうりょうがパーになっちまうよう」

おしまい

很久很久以前,在某个地方,有一家古董店。

 今天不凑巧店主夫妇不在家,是他们的外甥忠兵卫看店。

 这时,有个看起来很有钱的客人来了。

“恩,山水画吗,图案太普通了。恩,书法吗,这字写得真难看……啊啊,这个也是那个也是,都毫无新意,无聊透顶。”

 这时,客人突然眼睛一亮。

“啊~!这个还真少见,我喜欢。老板,这个挂轴多少钱?”

 那是一个画着女幽灵的挂轴。

 这只是伯伯用低价买回来的破烂玩意儿,忠兵卫想着能给二十文(大概640日元)就足够了。于是他对着客人伸出两根手指。

 这时客人非常高兴的说:“什么!二十两(一百四十万日元),这还真便宜!”

“哎?两?不是,那个,这个……”

 对着吓得直眨眼睛的忠兵卫,客人把钱包递过去说:

“今天不巧没带那么多钱。所以先付定金,剩下的钱明天给你拿过来,请一定不要卖给别人哦。”

“恩,这是当然!”

  忠兵卫目送客人离去后,打开收到的钱包一看,吓了一大跳。

“啊,竟然有这么多钱!这位客人真的打算用二十两来买啊。”

 在伯父伯母不在家的时候,得到了一大笔意外之财的忠兵卫,高兴极了,对着那个幽灵的挂轴一个人喝起酒来。


“啊,真是开心。只是看了下店,就挣了二十两啊。这事真是让人笑得停不下来啊。……不过想到它值二十两,再看这个幽灵还真是个美人啊。”

 于是,忠兵卫对着挂轴上的幽灵说:“多亏了你才挣到了这么多钱,只有我一个人喝酒感觉有点对不住你啊,喂,你出来一下吧,陪我一起喝酒吧”

 就在这时,明明是夏天身边却一下变得凉嗖嗖的,明明没有风,但灯火却啪的一下灭了,突然回过神来,发现眼前站着一位从没见过的女人。

“诶?难,难道是?这张脸……”忠兵卫看看挂轴,挂轴中间一片空白。“啊!!出,出来了!!”

 挂轴中的幽灵因为被夸是美人而十分高兴,真的出来陪忠兵卫喝酒了。

 一开始很害怕的忠兵卫,因为对方是个美女幽灵,不久心情就变好了。

 加上这个幽灵很能喝酒。忠兵卫唱着歌,幽灵就和着歌声跳起舞。二人就这样喝酒唱歌喧闹了一整晚。


 第二天早上,忠兵卫醒来后,猛地看了一眼幽灵的挂轴,吓了一跳。挂轴中画的幽灵正因为醉酒而睡着呢。

“哎,睡着了”忠兵卫一边看着睡着的幽灵,一边一副快要哭出来的表情嘟囔着。“啊啊~这下麻烦了,不快点起来的话,二十两就没了。”

結束

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