![]() 图中上部的三个小图表示:通过在初始细胞中重建目的细胞特异的转录调控子网络,从而,将初始细胞直接转化为目的细胞。小图中的绿色小球表示目的细胞特异的转录调控子网络,红色小球表示初始细胞特异的转录调控子网络,黄色小球表示初始与目的细胞所共有的转录调控子网络。左侧的初始细胞中只有初始细胞特异的转录调控子网络与初始与目的细胞所共有的转录调控子网络。通过向初始细胞导入某些转录因子,从而在初始细胞中重建了目的细胞特异的转录调控子网络(中间的细胞显示具有上述三种转录调控子网络)。右侧细胞表示直接转化完成的目的细胞,细胞中只有目的细胞特异的转录调控子网络与初始与目的细胞所共有的转录调控子网络。 图中的下部展示:将四种转录因子导入来源于人皮肤的成纤维细胞(初始细胞、左侧)后,可将成纤维细胞直接转化为单核细胞(目的细胞、右侧)。图中的红色染色部分表示细胞膜、蓝色染色部分表示细胞核,绿色染色部分表示单核细胞所吞噬的抗原异物。 ![]() 铃木治和:1960年生于福井县,京都大学药学博士,现为日本理化学研究所生命科学技术基础研究中心功能基因组分析部门组学应用技术研究组负责人。 さまざまな細胞を自在に創り出す
随心所欲地制造出各种各样的细胞 神経や筋肉、皮膚など、ヒトの体は約400種類の細胞からできている。それらの細胞は、それぞれ形や機能は異なるが、同一の遺伝情報を持っている。種類ごとに、異なる遺伝子群がDNAからRNAへ転写されてタンパク質がつくられ、独自の機能を発揮しているのだ(図1)。鈴木治和グループディレクターたちは、特定の遺伝子群を発現させて、分化を終えた細胞を別の種類の細胞に直接変換する汎用的な技術の開発を目指している。
由神经、肌肉、皮肤等组成的人体是由大约400种不同的细胞构成的。这些细胞,虽然形态与功能各异,但却具有相同的遗传信息。每种细胞都是通过其基因组中特异的基因群,经DNA向RNA的转录,RNA指导的蛋白质合成,最后,发挥其独特的功能的。铃木治和研究组的研究目标是研发通用的通过使终末分化细胞中的特定基因群的表达,将该细胞直接转化为其它种类终末分化细胞的技术。 R NAの解析により生命科学の常識を覆した 通过RNA研究,颠覆生命科学常识
1990年代半ば、理研の林﨑良英主任研究員(現 予防医療、診断技術開発プログラム プログラムディレクター)は、さまざまな種類の細胞で働くRNAを解析して遺伝子の発現を調べる研究を始めた。そして2000年からFANTOM という国際科学組織を主宰し、世界15ヶ国の研究機関と共同研究を進めた。鈴木治和グループディレクター (GD)はその研究において中心的な役割を果たしてきた。「私たちはまず、さまざまな種類の細胞でどのようなRNAが働いているのか調べました。すると、驚くべきことが分かってきました」
1990年代中期,日本理化学研究所的林崎良英主任研究员(现预防医疗与诊断技术开发项目主任)开始了不同种类细胞中的功能RNA的分析与基因表达的研究工作。之后,从2000年开始,主持FANTOM这一国际科学组织,与全球15个国家的研究机构合作开展研究。铃木治和组长就在这一研究项目中完成了最重要的工作。“我们首先研究了在各种不同的细胞中,到底有哪种RNA在起作用。于是,发现了令人吃惊的现象。”
従来、RNAに読み取られるDNAの領域は全体の数%であり、RNAは DNAとタンパク質を結ぶ情報伝達役にすぎないと考えられてきた。「ところが DNAの大半の領域がRNAに読み取られていること、RNAの半数以上がタンパク質をつくる情報を持たないノンコーディングRNA(ncRNA)であることが分かったのです」
过去认为,转录为RNA的部分只是全部编码DNA中的百分之几,RNA不过是起着连接DNA与蛋白质之间的遗传信息传递作用而已。“可是,研究发现:DNA的大部分区域均能转录为RNA,而一半以上的RNA是不具指导蛋白质合成功能的非编码RNA(ncRNA)”
それは、生命科学の常識を覆す大発見だった。ncRNAは遺伝子の発現を調節して、さまざまな生命機能に関わっているらしい。「現在、世界中でncRNAの研究が行われていますが、その機能の全容はまだ分かっていません。私たちもncRNAの解析を続けています」
这是颠覆生命科学常识的重大发现。ncRNA调控基因的表达,似乎与各种各样的生命功能有关。“现在,有关ncRNA的研究正在全世界展开,但它的全部功能尚未了解清楚。我们也正从事着ncRNA的研究工作。”
その後、鈴木GDたちは、RNA発現を制御する転写因子を解析する研究に力を注いできた。転写因子とは、遺伝子発現のスイッチ(プロモーター)を押すタンパク質だ。DNA上のプロモーターに転写因子が結合すると、すぐ下流の遺伝子がRNAに転写されてタンパク質がつくられる(図1)。「そのタンパク質の中には、転写因子として働くものもあります。ある転写因子が別の転写因子の発現を制御する転写制御ネットワークをつくり、遺伝子の発現 をコントロールしているのです」
此后,铃木研究组致力于调控RNA表达的转录因子的分析工作。所谓转录因子,就是能与基因的启动子序列结合的蛋白质。如果转录因子与DNA上的启动子结合,则能立即启动基因的下游序列转录为RNA,以指导相应蛋白质的合成。“在这些蛋白质中,也有具有转录因子功能的蛋白质。某些转录因子构成了调控编码其它转录因子基因表达的转录调控网络,从而,控制着基因的表达。” ![]() 基因表达的机制 图中的下部表示,转录因子与基因(DNA序列)中的启动子区域结合,使启动子下游的DNA序列转录为信息RNA(图的中部),进而,由信息RNA指导,翻译合成蛋白质(图的上部)。 転写因子を導入して細胞の種類を直接変換する 通过导入转录因子直接转化细胞的种类
2013年4月、ライフサイエンス技術基盤研究センターが設立された。鈴木GDたちは、オミックス応用技術研究グループとして新たなスタートを切った。「これまでに開発したRNAの解析技術や転写制御ネットワークの研究を発展させて、創薬や医療に役立つ基盤技術を開発することを目指しています。その一つが、分化を終えた細胞を別の細胞に直接変換する技術です」
2013年4月,成立了生命科学技术基础研究中心。铃木研究组作为基因组学应用技术研究成员开始了新的研究。“我们的目标是:继续开展此前已研发的RNA分析技术与转录调控网络的研究,创建新药研发与新疗法的基础技术体系。其中之一,就是创建将某种终末分化细胞直接转化为另一种终末分化细胞的技术。”
あらゆる種類の細胞に分化する能力を持つiPS細胞(人工多能性幹細胞)を創薬や医療に役立てる研究が進められている。ただし現段階では、iPS細胞の作製効率は低く、1ヶ月ほどの作製期間が必要だ。その品質を検査した後、iPS細胞から目的細胞をつくるには、さらに約1ヶ月かかる。また、iPS細胞から約400種類すべての細胞に分化させる技術が確立されているわけではない。
具有分化为所有种类细胞能力的iPS 细胞(人工诱导多能干细胞)在新药及临床中应用的研究正在推进中。但是,在现阶段,iPS 细胞的培养效率还很低,一个培养周期必须要一个月左右的时间。在对培养的iPS 细胞进行质量鉴定后,由iPS 细胞分化为目的细胞的工作,则还需约一个月的时间。此外,由iPS 细胞分化为全部约400种细胞的技术尚未建立。
「目的細胞をつくるには、主に二つの手法があります。一つは、未分化な細胞がさまざまな細胞へ分化していく発生の過程をたどるようにして、iPS 細胞などを目的細胞に変換させる手法です。ただしそれにはいくつものス テップが必要なため時間がかかり、しかもステップごとに目的以外の細胞が たくさんできてしまいます。iPS細胞が100個あっても、目的細胞は数個しか得られないこともあります。もう一つは、分化を終えた細胞を、iPS細胞を経由せずに、目的細胞にワンステップで直接変換する手法です。直接変換なら、スタート細胞を、短期間ですべて目的細胞に変換できる可能性があります。私たちはその技術の確立を目指しています」
“诱导分化为目的细胞的方法主要有两种。一种方法就像未分化细胞分化为不同终末分化细胞的分化过程那样,将iPS 细胞转化为目的细胞。但是,因为必需要经过若干个阶段,所以,要花费很多的时间,而且,在每一个阶段,都能分化出许多目的细胞之外的细胞来。即使使用100个iPS 细胞,最终,也只能得到几个目的细胞。另一种方法是不经过终末分化细胞诱导为iPS 细胞阶段,一步转化为目的细胞的直接转化法。如果是直接转化法,就有可能在短时间内将初始细胞全部转化为目的细胞。我们的研究目标就是创建这一直接转化技术。”
どうすれば、細胞の種類を変えることができるのか。「スタート細胞と目的細胞では、発現している遺伝子群が異なります。その違いを生み出しているのは、転写制御ネットワークです」
有什么方法能改变细胞的种类呢?“在初始细胞与目的细胞中,表达的基因是不同的。产生这种不同表达的原因就是由于转录调控网络的不同造成的。”
スタート細胞と目的細胞を比較すると、両者に共通する転写制御サブネットワークと、それぞれの種類に特有の転写制御サブネットワークがあると考えられる(タイトル図上)。「私たちは、目的細胞に特有の転写制御サブネットワークをスタート細胞で再構築すれば、細胞の種類を直接変換できる、という仮説を立てました」
如果比较初始细胞与目的细胞,就会发现,二者既有共同的转录调控子网络,也有在不同种类细胞中特异的转录调控子网络。“如果在初始细胞中,重建目的细胞中所特有的转录调控子网络,那么,就能直接转化细胞的种类。我们提出了这一假说。”
鈴木GDたちは、その仮説を検証する実験を行った。「スタート細胞として、入手しやすい皮膚由来のヒト線維芽細胞を用いました。それを、まったく機能の異なる免疫細胞の一種である単球に直接変換することにしました」
铃木研究组进行了验证这一假说的实验。“作为初始细胞,采用了易于获得的来自于皮肤的人成纤维细胞。将其直接转化为功能完全不同的另一种细胞——单核细胞[一种免疫细胞]。”
鈴木GDたちはまず、単球でたくさん発現し、線維芽細胞ではほとんど発現していない数十種類の転写因子を選び出した。さらに、科学論文のデータベースをもとに、重要な役割をする約20種類の転写因子に絞り込んだ。
铃木研究组首先筛选出了几十种在单核细胞中大量表达而在成纤维细胞中几乎不表达的转录因子。并进一步地,在科学论文数据库中,检索出了约20种具有重要功能的转录因子。
次に、その約20種類の中でどれが最も重要な転写因子なのかを調べた。「“親玉”となるいくつかの転写因子が働けば、それ以外の転写因子もすべて発現して単球特有の転写制御サブネットワークが働きだすはずです。そこで、 20種類ほどの転写因子を1個ずつ線維芽細胞で発現させて、ほかの転写因子が発現するかどうか調べました。その結果、4種類の転写因子が働けば、約20種類の転写因子がすべて発現することが分かりました」(図2)
接着,又在这约20种转录因子中分析筛选最重要的转录因子。“如果最重要的几个转录因子发挥作用,那么,就会调控编码其它转录因子的基因全部得以表达,这应该是单核细胞所特有的转录调控子网络的功能。因此,使编码二十种左右的转录因子基因分别在成纤维细胞中表达,同时,分析编码其余转录因子基因的表达情况。结果显示:如果有4种转录因子基因能够表达,则编码其它约20种转录因子的基因就全部都能表达。”
最後に、その4種類の転写因子を同時に線維芽細胞に導入して、細胞の機能が変化するかどうかを調べた。単球には、異物を取り込んで処理する貪食能がある。それは、単球と、単球から分化するマクロファージだけが持つ機能だ。「4種類の転写因子を線維芽細胞に導入して2週間~1ヶ月間培養すると、細胞の形が変化して貪食能を示すようになりました(タイトル図下)。さらに、その細胞に刺激を与えると サイトカインという免疫系の情報伝達物質を分泌するなど、単球特有の機能を示しました」
最后,将这4种转录因子同时导入成纤维细胞中,研究导入细胞的功能将发生何种变化。单核细胞具有吞食并处理抗原异物的吞噬功能。只有单核细胞和巨噬细胞才具有这种吞噬功能。“如果将导入了这4种转录因子的成纤维细胞培养2周到1个月,那么,这种细胞的形态就会发生变化,开始显示出吞噬的能力。更进一步地,如果对这种细胞给予刺激,那么,这种细胞就会分泌出细胞因子这类免疫信息传递物质来,从而显示出单核细胞所特有的功能。”
![]() 单核细胞所特有的转录调控子网络:单核细胞中的四种转录因子(图中上方的绿色小球)控制着构成单核细胞转录调控子网络的所有约二十种转录因子的编码基因的表达。 完全な変換を目指す 以完全转化为目标
鈴木GDたちが直接変換した細胞は、完全な単球ではなく“単球もどき” だった。「線維芽細胞だけで発現する遺伝子のうち6割は消えましたが、4 割は発現したままだったのです」
铃木研究组直接转化成的细胞并不是真正的单核细胞,而是“近似单核细胞”。“只在成纤维细胞中特异表达的基因中,有60%在转化细胞中不能表达,其余40%可以表达。”
なぜ、4割の発現は消えないのか。「その謎を解明する実験を進めたところ、そこにはエピジェネティックスが関わっていることが分かってきました」
为什么有40%的成纤维细胞特异表达基因在新的转化细胞中能够表达?“从探索这一谜团的实验中,可知这是与表观遗传学有关的问题。”
エピジェネティックスとは、細胞の種類ごとに特有の遺伝子発現パターンを決めている仕組みのことだ。DNA自体やDNAが巻き付くヒストンというタンパク質には、“この遺伝子を読め”“この遺伝子は読むな”という化学物質による印が付いている。例えば、DNAがメチル化していると、“この遺伝子は読むな”という封印となる。
所谓表观遗传学是研究不同种类的细胞所具有的特异基因表达机制的科学。通过DNA与DNA缠绕的组蛋白这类化学物质来印记“这种基因能够表达”或“那种基因不能表达”。例如:如果使DNA甲基化,那么,就会注上“这种基因不能表达”的印记。
「親玉の転写因子のうちの一つであるSPI1遺伝子のプロモーターを調べたところ、DNAがメチル化で封印されたままでした。私たちは親玉の遺伝子を外部から導入して発現させましたが、細胞が本来持つ親玉の遺伝子は発 現していなかったのです」
“分析编码主要转录因子之一的SPI1基因的启动子序列,就会发现,DNA仍然被甲基化所抑制。我们从细胞外向细胞导入编码主要转录因子的基因使其在细胞中表达,但是,细胞本身所具有的主要基因却并不能表达。”
エピジェネティックスの印となる化学物質を付けたり外したりしているのも、タンパク質だ。「実験を進めるうちに、転写因子はエピジェネティックスもコントロールしていることが分かってきました。細胞の種類ごとに特有のエピジェネティックスをつくり出す特定の転写因子があると考えられます。私たちは、単球のエピジェネティックスをつくり出す転写因子を突き止めつつあります。4種類の親玉とともにその転写因子を線維芽細胞に導入することで、4割の遺伝子発現が消えて完全な単球に変換できるかどうか、実験を始めているところです」
添加或删除的作为表观遗传学印记的化学物质也是蛋白质。“在实验中,发现表观遗传规律也控制着转录因子。每种细胞都有决定产生特定表观遗传现象的特定的转录因子。我们正在研究决定单核细胞表观遗传现象的转录因子。正通过实验,将其它的转录因子与4种主要的转录因子一起导入成纤维细胞,看看是否能抑制上述的40%的成纤维细胞特异基因的表达以使成纤维细胞转化成真正的单核细胞。”
分化を終えた細胞から目的細胞に直接変換する研究を行っているのは、鈴木GDたちだけではない。ただし、ほかの研究グループの多くは、重要だと思われるさまざまな遺伝子を導入する実験などを試行錯誤で行い、目的細胞をつくろうとしている。「私たちは、この手順を踏めば、400種類すべての細胞を確実につくり出せるという汎用性を持つ手法の確立を目指しています。そのために、同じ手順で、単球以外の種類に直接変換する実験も進めています」
开展将终末分化细胞直接转化为目的细胞的研究工作的不仅是铃木研究组。但是,很多其他的研究组在进行转化目的细胞的实验中,采用了错误的试验方法开展将认为是重要的各种基因进行导入的实验。“我们的目标是,建立一种通用性的技术,如果按着这种技术规程,就可以正确地转化出所有的400种细胞来。因此,按着同一规程,我们也正开展着转化单核细胞以外的细胞的实验研究。”
分化を終えた入手しやすい細胞から、あらゆる細胞に直接変換できるようになれば、iPS細胞は必要なくなるのか。「そんなことはありません。iPS 細胞は無限に増殖させることができ、長期保存も可能という大きな利点があります。一方、分化を終えた細胞の増殖能力は限られ、1~2ヶ月ほどしか保存できません」
如果能将容易获取的终末分化细胞直接转化成所有种类的细胞,那么,是否就不需要iPS 细胞了呢?“那是不可能的。iPS 细胞可以无限增殖,具有能够长期保存这一巨大的优点。此外,终末分化细胞的增殖能力有限,只能保存1、2个月的时间。”
がん細胞も無限に増殖する。iPS細胞は、がん細胞に似た特徴を持つのだ。 そのため、iPS細胞から分化させた細胞の一部が、がん化してしまう危険性が指摘されている。「分化を終えた細胞は増殖能力が限られるので、それから直接変換した細胞ががん化する危険性は少ないでしょう。iPS細胞を用いる手法と、分化を終えた細胞を用いる手法には、一長一短があるのです。私たちは、 iPS細胞を目的細胞に安全かつ完全に分化させる研究も進めています」
癌细胞也能无限地增殖。iPS细胞具有与癌细胞相似的特性。因此,由iPS细胞分化的部分细胞具有癌细胞化的风险。“由于终末分化细胞的增殖能力有限,由其直接转化的细胞的癌细胞化的风险就很小。利用iPS细胞与利用终末分化细胞转化其它终末分化细胞的技术各有利弊。我们也正在进行将iPS细胞安全且完全地转化为目的细胞的研究。” ![]() 抗癌药物在EGF信号传导通路中的作用机制 从图的上方向下看,EGF与癌细胞膜上的EGF受体(EGFR)结合,将EGF信号转导到癌细胞内。抗癌药物吉非替尼作用于EGF受体的胞内部分(EGF在细胞内的两条传导通路的分歧点处),从而抑制了EGF信号在癌细胞内的传导。抗癌药物U0126与渥曼则分别作用于EGF信号在细胞内传导的两条不同通路上(作用位点分别为左侧和右侧通路),从而抑制EGF信号的传导。三种抗癌药物抑制EGF信号在癌细胞内传导的结果是控制了核基因的表达。 R NAを解析して薬効メカニズムを突き止める 通过RNA分析,探索药理机制
創薬では、たくさんの化合物を細胞に作用させて、薬として効果のあるものを選び出すスクリーニングが行われる。「現在はまだ、すべての種類のヒト細胞をスクリーニングに利用できるわけではありません。細胞の種類を変換する技術であらゆる種類のヒト細胞をつくり出すことができれば、創薬に大いに役立ちます」
在新药研制领域,通过对大量的化合物与细胞作用结果的分析,从中筛选出具有疗效的新药。“现在,尚不能对人类所有的细胞都作为靶细胞来进行筛选。如果利用细胞转化技术,能转化出所有的人类细胞,则将对新药的研制产生巨大的影响。”
薬が細胞に作用して、遺伝子発現が変化することで薬効が現れる。しかし 従来の解析技術では、薬が作用する前後の遺伝子発現のわずかな違いを捉えることが難しく、薬効メカニズムが十分に解明されていない。
药物对细胞产生作用,通过基因表达的变化来体现药效。但是,采用旧的分析手段,是难以捕捉到药物作用前后基因表达的微细差异的,因此,尚不能完全理解药效的机制。
鈴木GDたちは2013年、RNAを解析する理研独自の「CAGE法」を発展させ、さらにRNAの情報(塩基配列)を高速に読み取る次世代シーケンサー を利用することで、薬を作用させた前後の遺伝子発現(RNAの種類と量)を網羅的に捉える実験に成功した。
铃木研究组于2013年,发展了理化研究所独自开发的分析RNA的“CAGE技术”,进而利用能够高速分析RNA碱基序列的新一代测序技术,成功地全面分析了药物作用前后基因表达(RNA的种类与量的变化)的情况。
実験に用いたのは、乳がん細胞由来の細胞だ。EGFというタンパク質を、 細胞表面の受容体が受け取ると、その情報が二つの経路で伝わり、がん増殖に必要な遺伝子発現を制御する。その情報伝達経路の異なる場所に作用する 3種類の抗がん剤が開発されている (図3)。
实验采用的细胞来自乳腺癌细胞。如果EGF这种蛋白质与细胞表面上的受体结合,就会通过两条通路来传递它的信息,从而,控制着癌细胞增殖所必需的基因的表达。研发了三种作用于这种信号传递通路上的不同位点的抗癌药物。
鈴木GDたちは、U0126で一方の経路を阻害したときと、ワルトマニンで 他方の経路を阻害したときで、遺伝子発現の変化の仕方を詳細に捉えることに成功した。
铃木研究组利用U0126抑制了EGF信号的一条传导通路,利用渥曼抑制了EGF信号的另一条传导通路,从而成功地分析了基因表达的详细模式。
もう一つの薬のゲフィチニブ(商品名:イレッサ)は経路の分岐点に働き、二つの経路を同時に阻害する。ゲフィチニブによる遺伝子発現の変化を調べたところ、それぞれの経路を阻害するU0126とワルトマニンによる遺伝子発現の変化を足し合わせたもので説明できることが分かった。
还有一种叫做吉非替尼的药物(商品名:易瑞沙)作用于EGF信号两条传导通路的分歧点处,可同时抑制两条传导通路。分析吉非替尼导致的基因表达的变化,就能够解释U0126和渥曼对不同传导通路的抑制所导致的基因表达变化的总结果。
「もし、ゲフィチニブがどこに作用するか分かっていなくても、U0126とワルトマニンについて調べておけば、ゲフィチニブの薬効メカニズムを推定することができます。このような解析技術で薬効メカニズムの理解が進め ば、薬効が高く副作用の少ない薬の開発や、臨床現場における投薬の重要な指針が得られます」
“假如,即使不清楚吉非替尼的作用位点,也可以通过分析U0126和渥曼的作用机制,而能够预测出吉非替尼的药效机制来。利用这一分析技术,如果能够加快对药效机制的了解,那么,将对研发高效低毒的新药以及在药物的临床应用方面起到重要的指导作用。”
1990年代に理研で始まったRNAを解析する研究から、創薬や医療を支える基盤技術が次々と生み出されようとしている。
从1990年代开始的理化学研究所RNA分析研究工作,正在不断地产生出支持新药研发与新的临床技术的基础技术来。
(取材、執筆:立山 晃) (取材、执笔:立山晃)
译自2014年2月出版的《理研ニュース》No392期 网址:http://www./~/media/riken/pr/publications/news/2014/rn201402.pdf
致谢:谨向日本理化学研究所网站日文原作者及图片原作者致以谢意!
(2014年4月22日) |
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